お節介な人
帰省中、父に会いに行っていた時のこと。
部屋に知らないオバサンが入ってきて、
「アンタ、誰ね!」
(いやいやいや…。それはこっちの台詞だよ。)
「娘のくまこです…。」
「あぁ、一番下のくまこさんねぇ。そう言えば、母ちゃんアンタが。」
(まずい。父の前で母が死んだ話になってしまう。)
「あぁ。ちょっと外で…!」
そう言って、慌てて廊下に出た。
「もしかして、アンタ。父ちゃんにはまだ言ってないの!」
「あぁ、言ってないし今後も言うつもりないんですよ。」
「なんでよ!言った方がよかよ!オバサンが代わりに言うてあげようか。」
(オイオイ!何を言ってんだ。ほっといてくれよ!)
「いいです。大丈夫です!もし言って、父ちゃんがとり乱して具合悪くなっちゃうと大変だし。姉ちゃんとも話して、言わないことに決めたんで、父ちゃんには言わないでもらえますか?」
とても納得していなさそうだったが、適当に世間話をして帰っていった。
まぁ、あの人が納得しようがしまいが関係ない。
近くの部屋に、旦那さんが入居しているような話をしていたので、もしかしたら後日、こっそり父に話したのではと思う時がある。
今のところ父の状態は落ち着いているので、問題ないのだが。
毎回、帰省する度にここの田舎の人間関係は面倒だとつくづく思う。