腹部大動脈瘤

死因は、腹部大動脈瘤の破裂だった。

「もしかしたら、お母様はここ最近便の出が悪いとか、肩が痛いとか言ってなかったかな?」
確かに、亡くなる1週間前にショートステイから帰ってきたあと、肩が痛いと言っていたので、湿布を貼ってあげた。 お通じも出づらいと言っていたので、食事を気にはしていたが、ちょうどその頃に湿疹ができ治りが良くなかったので、皮膚科を受診して飲み薬と塗り薬を処方してもらっていた。
その時に、飲み薬でたまに便秘ぎみになったり、ちょっとだるさを感じたりすることもあると言われていたので、皮膚科の処方箋の影響だと思ってしまっていた。

サインはあったのに気づいてあげられなかったな。

私の顔を見ていた医者が、
「腹部の大動脈瘤って、さっき説明したような症状がほとんどで。他にわかりやすい症状が出るわけでもないし。他の検査をしている時にたまたま発見するってことはあるんだけど。破裂してしまうと、急激に血圧や意識や心臓の機能も低下するから、目の前に人がいてすぐ救急車呼んでも、助かる確率は低いんだよね。破裂した瞬間は、ものすごく痛いと思うんだけど、本当に一瞬で機能が低下するから、お母様はほとんど苦しんでいないと思うよ。ここに書いてある死亡時刻よりも実際はもっと早いと思う。」

「とにかく、自分を責めないで下さい。」

気を使いながら話して下さった。

そう思うしかないな。
時間をかけて、そう自分に言い聞かせていくしかないな。

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