Lemon
米津玄師さんの「Lemon」という楽曲が大好きだ。
この曲が主題歌になっていたドラマを観ていたのだが、母が亡くなった時期と重なり、この曲を初めて聴いた時、こんなに自分の気持ちと重なるというか代弁してくれている歌はないと衝撃を受けた。
歌詞の内容も、実際に大切な人を亡くした経験がないと書けないんじゃないかと思うようなものに感じたので、当時は米津玄師がただただ天才だと思っていた。
後で、この曲を製作中にお祖父様が亡くなられて、あなたが居なくなって悲しい、あなたの事が好きだったという想いを歌詞にしたと聞いて、妙に納得した。
この一年間、ほぼ毎日聴いていた。
聴いては涙した。
当初は、母を失った悲しみだけにしか目がいかず、この曲もただ悲しい歌になっていたのだが、やっと最近になって自分の中で希望のある曲になった。
「雨が降り止むまでは帰れない」という歌詞がある。
母を失った直後は、土砂降り過ぎて降り止む日なんて来るのだろうかと思っていた。
今は、少し雨が弱まってきて時々は、雲の間から光がさす日も出てきた。
これからも、降ったり止んだり、時にはまた土砂降りの日もあるかもしれない。
それでも、母が遺してくれた光を見失わないように生きていこうと思う。